論文名 | 社会とのつながりとフードデザート問題 |
著者名 | 浅川達人,岩間信之,今井具子,田中耕市,佐々木緑,駒木伸比古 |
雑誌名 巻/号/頁/年 |
老年社会科学,46(1):53-59,2024 |
抄録 | 本研究の目的は,フードデザート問題を解決するために「社会とのつながり」が有効であるか否かを,国勢調査小地域統計と標本調査データを結合したデータセットを用いて分析し検討することにある.標本調査は,調査会社に登録されているモニターのなかから,地方中核都市であるA市に居住している15歳以上の男女を対象としてWEB上で行われた.回答者には居住地の郵便番号をたずね,それをもとに各回答者を中学校区に分類した.A市の社会空間構造を把握するために,2015年国勢調査データの小地域統計を中学校区に再分類して社会地区分析を行い,地域類型を得た.これら2種類のデータを結合したデータセットを用いて,マルチレベル分析を行った.分析の結果,地域特性に応じて商業施設が集積し,それが住民の食習慣に影響を及ぼしている可能性が示され,地域住民間の社会的つながりが強くない地域で生活することは,良好な食習慣につながらないことが示唆された. |
キーワード | フードデザート問題,国勢調査,社会地区分析,マルチレベル分析,社会的つながり |